ジンバルロック

宇宙のことを調べるのが好きと言ったら女子にめちゃめちゃ嫌な顔をされた事がある、その視線は汚物や臓物を見るそれであった、女子は比較的現実主義だと聞くし実際それを多々感じる瞬間もあり納得した

宇宙などという広大すぎる世界のダークマターとか大質量ブラックホールなどという言ってしまえば

知ってもどうしようもない話

などに現実主義のお嬢達は興味は無いのだ、むしろ拒否反応すら示すだろう

無理も無い、特別な勉強も訓練も受けていないおっさんがwikiでちょっと調べた程度の浅はかな知識で勉強した宇宙の話などより株の運用やインスタや海外旅行の話の方がいいに決まっている、しかし私は株に関しては大根っぽい野菜って事しかわからないし、インスタは一回ダウンロードして灰皿の写真を10個くらい上げて飽きて絶望、絶叫して消したし、唯一行ったことある海外は沖縄だった、日本だし

俺自身だってわかっている

我々は宇宙の事など1ミリもわからないまま死ぬ、私の何万倍も頭のいい人達が生涯かけて考え尽くしても謎しか残らないのが宇宙である

道端で拾ってきた付け焼刃のひやかしでどうにかなる話では無いのだ

また宇宙の話で迷惑なのが、若干夢見がちに見られてしまうという点がある、行為として空を見上げるからなのか、バンプのせいなのかはわからないが、広大な空間に目を輝かせるとそれだけで現実を見ていない人、というイメージを想起させてしまう傾向にある、見えないものを見ようとしてる感が出てしまう

この結果夢見がちな中年という、自殺したくなるワードが完成してしまう

クソ、宇宙のせいで

では今んところいい事が無い宇宙だが調べてなんかメリットがあんのかよ、と言われると

今んとこ無い

無駄な知識だけが増え、時間を浪費して、1円にもならない

じゃあなんで調べるの、と言われると

それはただひたすらに

 

なんとなく

 

なのだ

もしくはめっちゃカッコイイ言い方で言うと

 

本質的にもはや地球とかで起こる全ての事に飽きちゃってるんだよね、、

 

言ってみたい、遠い目をして、ブランデーとかを飲みながら、ホテルのバーで、神田沙也加みたいな女と、、

まぁ実際は四文屋だし飲んでるのは梅割りだし次の日には何言ったのかも覚えて無いだろう

 

とはいえ

現実を見てない宇宙おじさんと思われるのはやはり解せない

影で博士というあだ名を付けられるのも嫌だ

だいたい俺はどちらかと言えば思考はリアル主義者なのだ

リアル主義者なのでコロナ自粛の期間は非常に自炊が捗った、元々自炊するタイプの人間ではあったがそこまで本格的にはできなかった

周りにアルコール中毒一歩手前とか片足を突っ込んでるとか、片足が痛いとか、たぶんそれは通風だと思うんだけど認めないのは何故だ!馬鹿なのか!?

そういう人がいっぱいいるので結果自炊がしたくても居酒屋で既に飯を済ませてしまっている事が多かったりしてそこまで本気にはなれなかったところがあった

今回家に篭らないとならん、という事態になってまず最初に私は足りない調味料を買い揃えた、リアル主義ゆえである

忙しかった時などはほぼ一品しか料理など作らないし、大皿に茹でたパスタをぶん投げてミートソースとチーズを爆がけしてとかそんなもんだったけど

ここ最近は食卓には必ず2品、汁物も入れたら3品、作り置きでサラダや浅漬けなんかがある場合は4品である、ここにご飯が付く、栄養とダイエットを考えてもち麦を混ぜてある、ちょっとした定食屋である

 

確かに私は時々、宇宙や遺跡や未知の生物などの事を調べてしまうようなちょっと人から見たら痛々しい部分がある、しかしその一方でスーパーで的確に節約した買い物をし、洗濯機を毎日回し、運動不足解消のストレッチまでやるリアリストな一面もあるのだ

家に閉じ込められる、ここで人間の本質が出ると思っている、家族をぶん殴るDV父に変貌したり、ゲームとピザで毎日過ごすニートになったり、ブラックニッカの5ℓを買い込んだり、墜落に身を任せては駄目だ

宇宙っていうのはこれ、メタファーだから

ちゃんとしよう

と思ってパソコンを開く

空はあまり見ない